本書の特長

有機ELが再び主戦場になってきました。スマートフォンの高精細高輝度画面やタイル照明の実用化が始まりました。有機ELは自発光、低電圧駆動、低電力駆動という魅力を持ち、省電力性の時代ニーズにかなった先端技術といえます。

有機EL実用化の鍵は、低コスト、大量、大型化です。現在の蒸着方式に代わる、塗布型有機ELの研究開発に各社が注目しています。製品の実用化段階では、関連企業と要素技術を俯瞰するとともに、重点技術に踏み込んで特許を調べておくことが必須です。また、企業知財活動にとって、自他の位置関係を把握し、知財対策を図っておくことは急務です。

このマルチクライアント特許調査では、ネオテクノロジーの有機EL分野での蓄積情報と特許調査ノウハウを活用し、塗布型有機ELに関する出願遡及20年の約１万７千件もの膨大な特許情報を調査しました。
体系的に整理したデータは、御社のお役にたつ特許情報になると確信しております。一次資料、技術トレンド分析資料、競合動向解析に、ぜひ、ご利用ください。
サンプルページは「立ち読み」でご覧ください。

調査の概要

調査対象技術
インクジェットや各種印刷方法などの塗布方法を用いる塗布型有機ELを対象としました。蒸着方法のみを特徴とした有機ELに関する特許情報、塗布方法に関する記載がなく塗布型と関連すると思えない特許情報、また、無機材料に特徴がある特許情報はノイズ情報として取り上げませんでした。
「プロセス編」では、インクジェット法による塗り分け方法、各種印刷方法（スクリーン印刷、凸版反転オフセット法印刷、フレキソ印刷、レリーフ印刷など）、スピンコート法よる陽極バッファ層の形成や金属錯体化合物の塗布、蒸着法（低分子系）と塗布法（高分子系）で成膜する方法に特徴がある特許情報を取り上げました。パターン化樹脂（レジストなど）の塗布による製造方法、塗布による封止材の形成方法、駆動TFTや配線基板・電極パッドなど表示領域以外の製造プロセスに用いられる塗布方法、塗布工程の条件（インク物性（粘度、粒径、含有水分や酸素濃度など）、加熱温度、乾燥方法）、塗布装置や印刷装置などの塗布工程で用いられる製造装置なども含みます。

調査範囲
出願日遡及20年間に相当する1993年1月1日以後の出願であり2013年7月31日までに発行された国内公開特許、（再）公表特許、登録特許情報を対象といたしました。ただし、実用新案は含みません。なお、公開特許と登録特許が両方発行されている場合は、登録特許を調査いたしました。

技術分類
・表面処理
・塗布方法－インクジェット
・塗布方法－印刷
・塗布方法－他の塗布方法
・後処理－乾燥
・後処理－膜形成反応
・後処理－不溶製膜の反応
・積層
・封止
・その他

報告資料形態
A4バインダー綴じの報告書及び付属資料としてダイナミックマップをご用意しています。ダイナミックマップは、技術テーマの全体俯瞰をしながら技術と企業の詳細をクローズアップできる電⼦版の特許資料です。プレゼンテーションや社内ミーティングに活⽤しやすい豊富な特許マップを掲載しています。

はじめに

Ⅰ．調査の概要

１　調査対象とした技術
２　調査対象とした特許情報
３　技術分類
（１）大分類
（２）材料技術の小分類
４　調査方法
（１）特許調査のフロー
（２）査読と採否基準
（３）検索式
５　報告書の構成

Ⅱ．技術動向

１　全体の出願件数推移
２　技術分類別の出願件数推移

Ⅲ．企業動向

１　上位10出願人
・セイコーエプソン
・凸版印刷
・住友化学
・大日本印刷
・パナソニック
・富士フイルム
・コニカミノルタ
・カシオ計算機
・半導体エネルギー研究所
・キヤノン
２　出願人シェア
３　上位１０社の出願件数推移
４　上位１０社の技術分類比較

Ⅳ．技術分類別抄録

・表面処理
・塗布方法－インクジェット
・塗布方法－印刷
・塗布方法－他の塗布方法
・後処理－乾燥
・後処理－膜形成反応
・後処理－不溶製膜の反応
・積層
・封止
・その他
１　公開特許公報
２　登録特許公報

・付属CD-ROM
ダイナミックマップ

広めの検索式でもれなく調査

特許分類（IPC／FI）を基軸としてキーワードで絞り込む検索式と、キーワードのみの検索式のOR論理による広めの検索式を用いています。

マニュアル査読によるノイズ情報のないデータ

技術と特許の専門スタッフがマニュアル査読を行い、ノイズ情報を除去して技術分類を付与しています。

付属CD-ROMダイナミックマップ

ダイナミックマップはマインドマップ ® 手法を活用しています。ダイナミックに視点を切り替えて、素早く必要な特許情報と特許マップにアクセスできます。企業と技術それぞれの観点から、知りたい項目（出願人件数推移、出願人ランキング、発明者ランキング、共同出願人内訳、該当特許一覧表）へとクリックで展開します。