調査目的

フォトニック結晶は結晶中の光の回折、散乱、干渉などによる、フォトニックバンドギャップ、特異な群速度、顕著な偏光特性、大きな非線形効果などから得られる優れた特性を示すなど、特徴的な性質を持っています。

そして、すでに最も単純なフォトニック結晶と考えられている「多層膜によるブラック反射体（回折格子）」は、半導体レーザなどに用いられています。しかし、フォトニック結晶への期待は半導体レーザへの利用にとどまらず、他の様々な分野や用途での利用が期待されています。

この調査では、フォトニック結晶に関するこれまでにない新しい着想を特許情報から浮かび上がらせることを目的としています。
そのため、最も単純なフォトニック結晶と考えられている「多層膜によるブラック反射体（回折格子）」だけを含む「半導体レーザー」などのフォトニック結晶に関する特許情報を対象から外しました。

そして、光学分野を専門とする研究開発OB がマニュアル査読により、122 件の特許情報を抽出しました。
今回、調査の基軸としたファイルインデックス（FI）「B82Y 20/*（ナノ光学，例．量子光学またはフォトニック結晶［２０１１．０１］）」は、2011 年5 月に付与が開始された番号であり、まだ細目がありません。
そのため、現状で必要な特許情報を抽出するためには、マニュアル査読が不可欠な作業となります。

本件調査結果でこれから先を見すえたフォトニック結晶の研究の技術と企業の動向とを俯瞰していただき、今後の研究開発の一助としてください。

Ⅰ．調査の概要
１．調査目的
２．調査対象技術（本件技術）
３．調査対象とした特許情報
４．検索式
５．付属ＣＤ－ＲＯＭについて
Ⅱ．技術分類と定義
１．技術分類と定義
２．分類付与
３．技術俯瞰図
Ⅲ．量的分析
１．Ｆターム（テーマコード）分析
２．出願人分析
３．出願件数推移
Ⅳ．質的分析
１．出願人ランキング
２．採用上位6社企業分析
(1)キャノン株式会社
(2)科学技術振興事業団・科学技術振興機構
(3)リコー株式会社
(4)松下電器株式会社
(5)日本電信電話株式会社
(6)日本電気株式会社
Ⅴ．参考情報
１．技術分類別抄録
２．一覧表

・付属CD-ROM
１．該当特許一覧表
２．全文明細書（PDF形式）

【その他の掲載企業】
日立製作所、ソニー、住友電気工業、メルク、古河電気工業、京都大学、アジレント・テクノロジーズ・インク、コニカミノルタホールディングス、サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・レシェルシュ・サイエンティフィーク、神奈川科学技術アカデミー、富士ゼロックス、富士通、ＴＤＫ　ほか

マニュアル査読によるノイズ情報のないデータ

技術と特許の専門スタッフがマニュアル査読を行い、ノイズ情報を除去して技術分類を付与しています。

新しい着想を特許情報から

この調査では、フォトニック結晶に関するこれまでにない新しい着想を特許情報から浮かび上がらせることを目的としています。そのため、最も単純なフォトニック結晶と考えられている「多層膜によるブラック反射体（回折格子）」だけを含む「半導体レーザー」などのフォトニック結晶に関する特許情報を対象から外しました。