見落としていた課題はありませんか？

課題シリーズでは、特許情報に表れる課題に着目し、技術テーマの直近の課題の全体像を俯瞰することを目的にしています。
企業にとって他社に先駆けて商品展開の優位性を得ることは、大事な競争力の一つです。
その方法の一つが、特許情報を調べて他社が認識している技術的課題を知ることです。
特許情報は企業がビジネスを意図して自社が有利になるために費用をかけてまで出願するビジネス情報です。したがって、特許情報に表れる課題を見ると、その技術分野で企業の技術者が現実に直面している課題を知ることができます。

課題シリーズの特徴

技術テーマに関する最近3年間に発行された国内公開特許情報をマニュアル査読し、特許明細書に記載されている課題の抜き出しを行ない、課題の多様性を基準にして約200件選びました。
特許は出願から1年半は秘密にされますので、技術テーマに関する最近の約5年間の課題が表れている
ことになります。
多様な課題を体系化し分類整理しています。体系化した課題分類を手掛かりに、具体的な特許情報を見ることによって、思いがけない課題を発見することもできます。
※本書は課題の多様性を基準にして課題の代表例となる公報を約200件選んで掲載しています。技術テーマに関する特許情報を全件調査したものではありません。したがって、課題分類ごとの件数は、その課題の多い少ないを表わしているものではありません。

分析対象特許情報

最近３年の粘着・接着技術について公開公報約2600件を対象に、マニュアル査読で課題を抜き出しを行ない、できるだけ多様な課題を約200件抽出しました。課題を俯瞰できるように体系化して整理しています。

課題分類

１．シール性：気体または液体に対するシール性、ガスバリア性、液漏れ防止、秘匿性など
２．耐久性：耐候性、耐光性、耐圧性、耐クラック性、耐破断性、 耐変色性、耐透湿性、耐汚染性、脱気処理、難燃性など
３．取扱い容易性：耐擦傷性、防汚性、屈曲性、反応性、透明性や透光性など
４．量産性：均一性、コストダウンなど
５．機能の付与：剥離した被着体の再接着抑止、放熱性、皺の発生抑制など
６．粘着性・接着性
７．その他：レーザ溶着、熱融着など

課題一覧
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