貨物輸送のトラック調整システム


貨物輸送の際に、積載可能量やロケーションに応じて利用可能なトラックを調整するシステムに関する発明です(US2018/0211218A1、Uber Technologies)。Uberはタクシーの自動配車システムで有名ですが、その貨物車両版と言える発明です。



伝統的な貨物輸送では、荷送人と運送業者に分かれています。一般的に、荷送人は、運送業者にピックアップ場所からデリバリー場所までの配送することを要求します。あるいは、荷送人は、荷送人と運送業者の中間業者として行動する仲介人に依頼します。仲介人は、荷物の配送要求に応えることができる様々な運送業者(個人のトラック運転手、車両群を持つ組織など)とコンタクトを持っています。

トラックの割り当ては難しい

大型車両を持つ運送業者は、多くの場合、仲介人のような役割を持ち、荷送人からの要請を受けて貨物をその保有車両内の特定のトラックに割り当てます。しかし、運転者の意欲、天候および交通状況、運転速度、運転者の疲労、機械的故障、規制要件、給油時間(電気自動車の充電時間を含む)、ピックアップ時の遅延等の様々な要因のために、利用できるトラックを予測することは困難です。



マッチングエンジンがトラックを割り当て

輸送要求を受信すると、マッチングエンジンがトラックの割り当てを行います。配送要求には、配送内容に関する情報(タイプ、大きさ、重さ)、配送のロケーション情報(ピックアップ場所、目的地)や時間情報、配送に必要なトラックの大きさやドライバー経験などの情報が含まれます。マッチングエンジンは、要求された時間にピックアップ場所に移動できるか、配送コストやその他の規制等で登録されているトラックをフィルタリングし、一番低コストなトラックを割り当てます(Fig.7)。


中継地点で荷物を受け渡して分割配送

マッチングエンジンは、配送要求を分割することも可能です。例えば、Fig.8に示すような中継システムを使用して、複数のトラックが配送するように構成することもできます。トラック1およびトラック2は、それぞれトレーラ1および2をそれぞれ担持しており、輸送経路に沿って中間地点または中継地点で出会うことができます。中継地点は、地図データからの位置情報(例えば、関心のあるポイント、停止する共通の場所、道路への位置およびそれらの近接度など)、トラックに関連するデータ(例えば、現在の場所、トラックが走行中または走行予定のルート、ナビゲーションまたはルート情報、推定旅行時間または特定の場所への到着予定時間など)に基づいて決定されます。

トラック1,2が中継地点で合流したら、トレーラ1,2のそれぞれの積荷を交換することができます(トレーラはトラックから外され、それぞれを交換します)。したがって、トラック1は、貨物のピックアップ位置から貨物の配送場所に向かうルートの第1の部分において、トレーラ1の貨物を運ぶことができます(第1のサブ配送)。トラック2は、貨物のピックアップ場所から貨物の配送場所に向かうルートの第2の部分において、トレーラ1の貨物を運ぶことができます(第2のサブ配送)。

また、Fig.9のように、トレーラ無しのトラック2は、中継地点で待機していることもできます。荷物が無いので好都合なことに、待機中のトラック2およびそのオペレータは、給油、食事、メンテナンスなど、運転中には行うことができない様々なことを行うことができます。