着用可能な品目のパターンをデザインする装置


ユーザーが直感的に洋服をデザインする

衣料品製造における最も重要なステップはデザインです。デザイナーは、最初に、衣料品の各種パターンやパターン分布を含む一連の詳細なデザインを展開します。それに基づいて、デザインを各サイズに適合させて製造します。しかし、従来のデザインプロセスは、デザイナーの着想および創造、限定されたサイズ群に限定され、非常に柔軟性が低いものです。さらにデザイナー以外の人が当初のデザインを変更することは事実上不可能です。


デザインプロセスを改善するために、衣料品を着用する人の身体形状を使用してデジタル的にデザインするという方法が提案されています。服を着た人の身体形状をセンシングし、衣服を身に付けたアバターを表示する方法や、衣類の3D形状と圧力プロファイル特性に基いて加圧服を作成する方法などです。しかし、これらの方法では、衣類のデジタルコピーのみが提供され、デザイン自体の修正はできません。


また、ユーザーが2つのリモコンを使用してTシャツを仮想デザインする方法も提案されています。しかし、リモコン操作が複雑すぎたます。また、デザインを選ぶためにユーザーがリモコンを操作すると、ユーザーに投影されるデザイン画像にも影響が出てしまい、ヒューマン・マシンインターフェースの相互作用性が低くなります。



ユーザーの身体位置と仮想オブジェクトの交点に基いて、パターンを作成する

この発明(特開2017-220233)は、ユーザーが単純で直感的な手法で衣料品をデザインすることが出来るという発明です。ユーザーの身体位置を検出し、仮想オブジェクトとユーザーの身体位置の交点を算出し、その交点に基づいてデザインパターンを計算します。ユーザーは自身の身体または着用している衣服を仮想オブジェクトに対して動かすことによって、1つ以上のパターンをデザインすることが出来ます。



1の仮想オブジェクト(140、141、142、143a、143b)は、物理的空間内の物理的オブジェクトとしては存在しないが、仮想空間内のオブジェクトとして定義されます。物理的空間と仮想空間との間(またはその逆)のマッピングのおかげで、仮想オブジェクトを物理的空間内の物理的オブジェクトとして扱うことが可能です。したがって、ユーザー120の身体部分(121a、121、122a、122b、123)と仮想オブジェクトとの交点を計算することが出来るようになります。


仮想オブジェクトはそれぞれ異なる色、パターン、編成構造、糸などで異ならせることが出来ます。この方法は、様々な環境で使用できます。例えば、デパートで販売員が操作してもよい。スマートフォン、モバイルアプリ、ソーシャルネットワーク、インターネット等との相互作用ができるようにしてもよい。