カジノゲーム機を端末としたIoTシステム ~カジノ顧客へのおもてなし~


カジノにおけるAI活用事例を紹介します(US20170186270A1、Patent Investment & Licensing Company)。顧客に対するおもてなしはカジノだけに限らず、ホテルやレストランなど、大勢の利用客が集まる場所では共通する考え方です。



顧客へのおもてなしがカジノの収益性を高める

カジノという場所はギャンブルをするだけでなく、カジノのスタッフや他のギャンブラーたちとの相互交流を楽しむ場でもあります。カジノは顧客との関係性を強めることを重視しており、支配人からフロアスタッフ、ドリンク係まで、笑顔と温かい雰囲気で顧客を歓迎します。顧客を大切に扱うことでカジノの収益性が高まるからです。


しかし、カジノには一晩で数百人が訪れ、初めて来た人や、たまに来る人、リピーターが混在しています。そのため、優秀な従業員であっても、名前や以前のやり取り等の顧客の情報を覚えることはとても難しいものです。従業員は、以前に話をしたのかわからなくなってしまい、顧客に何を話したらよいのかわからなくなってしまいます。

カジノゲーム機を端末としたIoTシステム

この発明は、カジノゲーム機EGM(electronic gaming devices)がネットワークにつながれており、顧客がどのようなカジノゲームを行ったのか、クレジットカードの使用状況など、顧客のカジノでの行動を追跡し記録します。従業員が持つスマートフォンに、対応すべき顧客情報がアラートされます。


この発明の出願人の住所はラスベガスであり、カジノゲーム機をIoT端末として活用するのはユニークな着眼点です。この米国特許情報の明細書は180ページもあるのですが、そのうち145ページが図面です。具体的なカジノゲーム機やスマートフォンのアプリケーション画面の豊富なバリエーションが表れています。